意匠の新規性の喪失の例外を教えて下さい。

意匠登録する場合には、その登録されるべき意匠は新規性の要件を満たしていなければなりません。

意匠の出願前に日本国内や外国で公然と知られた意匠、または意匠の出願前に日本国内や外国において配られた刊行物に記載された意匠、インターネット等を通じて公衆に利用可能となった意匠は、新規性を喪失した意匠と言います。

この新規性を喪失したデザインは意匠登録する事ができません。

このことから、一般的には、新規性を喪失した意匠は意匠登録ができないのですが、例外的にそのような新規性を喪失した意匠でも登録ができる場合があります。

この例外のことを「新規性の喪失の例外」といいます。
新規性の喪失の例外により意匠登録が可能となるのは、下記の場合です。

  • 意匠登録を受ける権利を有する者の意に反して、一般的に知られることとなってしまった意匠
  • (他人が権利を有する者からその意匠の情報を盗んでインターネットで公開したような場合)
  • 意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因して一般的に知られることとなった意匠
  • (出願人が自ら展示会等で出願意匠を公開したような場合)

それぞれその意匠が公知となった日から6ヶ月以内に、「意匠法第4条第2項の適用を受けようとする意匠登録出願」と特記事項に記載した意匠登録願書に、出願人自ら意匠を公知としたことを証する書面を添付し、特許庁長官に対して意匠登録の出願をした場合です。