組物の意匠の具体的な活用事例を教えて下さい。
意匠法第8条では、組物とは同時に使用される2つ以上の物品であり、経済産業省令で定めるもの(組物)を構成する物品に係る意匠であり、組全体として統一があるものは1つの意匠として登録できると定められています。
ここでいう経済産業省令とは、具体的には意匠法施行規則のことですが、その第8条においては、省令で定める組物は意匠法施行規則別表第二であると規定しています。
この別表第二には、組物として意匠登録できる物件が56種類記載されています。この56種類が「組物」に該当します。
そのうちの主なものを挙げると、下記の通りです。
- 第3番「一組のひなセット」構成物品「内裏びな・三人官女・五人ばやしびな」「左右大臣びな」
- 第7番「一組の洗濯機セット」同「電気洗濯機、衣服乾燥機」
- 第9番「一組の洗面用具セット」同「歯ブラシ立て・コップ」
- 第48番「一組のオーディオ機器セット」同「チューナー・アンプ・スピーカーボックス」
- 第51番「一組のテレビ受像機セット」同「テレビ受像機・テレビ台」
例えば、これらの組物の構成品が色が統一されているだとか、形が類似しているだとか、共通の模様が描かれているなど、組全体として統一されたデザインがある場合には、組物の意匠として登録できるものになります。